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国土交通省の施策 「流域治水の推進」とは?(参考)

2023年2月18日

 

国土交通省の近年の施策として、ゲリラ豪雨等の水災害による甚大な被害を受けて、施設能力を超過する洪水が発生することを前提に社会全体で洪水に備え、水防災意識社会の再構築を一歩進めることに重点を置いています。
気候変動の影響や社会状況の変化などを踏まえ、あらゆる関係者が協働して流域全体で行う、「流域治水への転換」を推進し、防災・減災が主流となる社会を目指すとの方針が示されています。

現在、国では、

治水計画「気候変動による降雨量の増加などを考慮したもの」に見直し、集水域と河川区域のみならず、氾濫域も含めて一つの流域として捉え、地域の特性に応じて、

①氾濫をできるだけ防ぐ対策 

②被害対象を減少させるための対策、 

③被害の軽減・早期復旧・復興のための対策

をハード・ソフト一体で多層的に進め取り組んでいます。

 

◇出典:国土交通省 サイト → 流域治水の推進 ~これからの流域はみんなの手で~

 

◇出展・文献・図引用:国土交通省ホームページ 水管理・保全 流域治水の推進より

 

令和2年7月豪雨や令和元年東日本台風で甚大な被害を受けた9つの水系での「緊急治水対策プロジェクト」と同様に、全国の一級水系などにおいても、河川整備に加え、流域の市町村などが実施する雨水貯留浸透施設の整備や災害危険区域の指定等による土地利用規制・誘導等、都道府県や民間企業等が実施する利水ダムの事前放流等、治水対策の全体像について「流域治水プロジェクト」として示しハード・ソフト一体となった事前防災対策を加速。 

「総力戦で挑む防災・減災プロジェクトのとりまとめ」(令和2年7月6日)を踏まえ、各一級水系においても、国、流域自治体、企業等からなる流域治水協議会にて議論を展開。令和3年3月30日に全国109全ての一級水系などにて策定、全国一斉に公表されました。

◇出典:国土交通省サイト→各一級水系(全国109か所)における流域治水プロジェクト

 

 

 

また気候変動の影響による降雨量の増加等に対応するため、流域全体を俯瞰し、関係者が協働し取り組み「流域治水」の実現を図る「特定都市河川浸水被害 対策法等の一部を改正する法律案」(流域治水関連法案)が、令和3年2月2日(火)に閣議決定されました。
法案には、
(1) 流域治水の計画・体制の強化
(2) 氾濫をできるだけ防ぐための対策
(3) 被害対象を減少させるための対策
(4) 被害の軽減、早期復旧、復興のための対策

等についての概要、詳細が述べられています。

◇出典:国土交通省サイト→流域治水関連法案 

◇流域治水の考え方などは「水辺の情報案内カワナビ」でも図や絵を用いて分かりやすく紹介されていますのでぜひ一度ご覧ください。


(出典・文献・図引用 国土交通省サイト 水辺の情報案内カワナビより)

◇出典:国土交通省の施策全般については、国土交通省公式WEBサイトをご覧ください。

コチラをクリック→

 

▢出典:国土交通省東北地方整備局公式YouTubeより

「流域治水への転換」
~激甚化する豪雨災害から命と暮らしを守る~

https://youtu.be/BQBWd56yV_4
_______

 

 

 

◇流域治水とは・・・

気候変動の影響による水災害の激甚化、頻繁化等の現状を踏まえ、堤防の整備やダムの建設、再生などの対策を行うとともに、集水域(雨水が河川に流入する地域)から氾濫域(河川等の氾濫により浸水が想定される地域)にわたる流域全体で水災害対策を行う考え方です。

 

これからの水災害対策のキーワードは、

 

◇まち全体で、みんなで水災害に備える

 

となってまいります。

弊社は、雨水の流出抑制、地下貯留浸透施設 セキスイ「クロスウェーブ工法」の設計・施工に約30年携わってまいりましたが、全国で開始される流域治水プロジェクトの中で、これからの水災害対策について、地域のみなさまとともに考え行動してまいります。洪水被害による人命や社会経済への被害を最小限に留めるべく、事前の備えを推進することで地域貢献の一助となれば幸いです。今後ともよろしくお願いします。

 

 

 

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