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「一関遊水池事業50年の集い」を聴講させていただきました。

2022年10月8日

令和4年9月27日(火)岩手県一関市一関文化センターで開催された「一関遊水地事業50年の集い」(共同開催:一関市・奥州市・平泉町・岩手県・岩手河川国道事務所)を聴講させていただきました。
行政の関係者、大学教授、専門家の有識者の方々が、水害から地域住民の命を守るために、一関遊水地事業に携わってきた歴史と今後の必要な対策などについて講演、パネルディスカッションで議論、意見交換。

一関遊水地は昭和47年に事業着手、本年で50年の節目を迎えるとのことです。
「遊水地」とは、洪水のときに一時的に水をためて下流に流れる水の量を減らすためのもので、普段は水田などに利用、洪水時に水がたまり、洪水調節や市街地への水害防止、中小洪水の遊水地内への氾濫防止などの目的で設置れるものです。
近年の気候変動による集中豪雨や台風の巨大化などの今までにない水災害の形が急増していることをふまえて水害への対策の再認識と遊水池の働きをあらためて知り、当時から現在までこの遊水池事業にかかわった方々の話を聞くことで、地域住民の方々がより防災への備えを確実にすることを目的に開催。北上川では、一関遊水地の整備が半世紀にわたり進められ、遊水地を基盤とした新たな地域づくりを目指し進んできたとのことでこれから最終の整備段階へと進むとのお話でした。

第1部では、「北上川の治水に於ける五大ダムと一関遊水地について」と題して平山健一 岩手大学名誉教授が、第2部では「地域を守る一関遊水地への期待と展望」と題し、一関市長、奥州、平泉町長、地権者会の会長を交えてのパネルディスカッションが行われました。
また災害パネル展も同時に開催されていて、拝見させていただきました。

50年の長期にわたっての遊水池事業を通して治水対策を進めてきた方々の想いや歴史を知ることで、見識を深め、今後の防災へ活かすための大変有意義で学びの多い機会となりました。


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近年、地球規模の気候変動により、台風・洪水の頻発化、激甚化が懸念されています。これまでの治水対策に加え防災減災を見据えたまちづくりや避難の工夫などを含めたハードとソフト、地域住民と一体となった流域全体での対策、流域治水の推進が大切であります。

現在、国では、防災・減災が主流となる 社会を目指した、「流域治水」の考え方に、堤防整備、ダム建設・再生、雨水貯留浸透施設、農業用ため池・水田の活用、流域開発規制などの対策をより一層加速化し、集水域から氾濫域にわたる流域のあらゆる関係者で水災害対策を推進しているとのことです。
「流域治水プロジェクト」を国・都道府県・市町村等から構成される協議会を設置してとりまとめ、各一級水系において、令和3年3月30日に全国109全ての一級水系などにて策定、全国一斉に公表、事前防災対策を国民にわかりやすく提示しています。

地球規模の気候変動によるその影響は顕在化しつつあり、さらに深刻化する昨今、わたしたちの生命と財産、日々の生活、経済活動の大きな支障となりかねません。
わたしたち旭洋設備工業株式会社は、地域の雨水流出抑制、洪水、治水対策に企業活動を通して、30年以上もの間、研鑽を重ね取り組み続けています。地下貯留浸透槽 セキスイ「クロスウェーブ工法」の技術開発、提案、設計施工等、独自の発想と技術を通し地域への貢献を掲げ、これまで事業活動を推進し積極的に取り組んでまいりました、今後もなおいっそう行政、地域住民のみなさまと協力しながら、意見、要望に耳を傾け地域に寄り添いながら歩んでまいります。1000年先の未来まで笑顔あふれる地域社会の実現、創造を目指し、事業を遂行、邁進してまいりたいと考えます。今後とものご指導とご鞭撻よろしくお願いします。

今回は貴重な学びの機会をありがとうございました。

-〈参考:出展:引用〉

□国土交通省東北地方整備局 岩手河川国道事務所サイト

□国土交通省公式サイト(水管理・国土保全・流域治水プロジェクト)

□一関遊水地事業概要(国土交通省東北地方整備局 岩手河川国道事務所サイト内)

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